2017年11月10日金曜日

PhotoSphere(360度写真)の初期表示方角について

Googleマップに投稿したPhotoSphereの初期表示方角についてのメモです。

2017年11月4日に撮影した高森阿蘇神社の7枚の写真を11月8日に投稿しました。投稿前にGPanoのPoseHeadingDegreesには112度(No.2~6)と22度(No.1、7)を設定しています。但し、投稿後にSVAで「写真を移動して結合」時に多少向きを修正しています。

20171110_AsoTakamori_Thumbnail_1Screenshot_20171110-105746

11月10日現在、自分の投稿の写真タブのリンクをシークレットウィンドウで見ると上記の左側の様に表示されます。赤文字で結合時の番号を追記しています。サムネイルをクリックするとPoseHeadingDegreesの設定値を中心に表示されています。サムネイルをクリックし大きく表示された時の画像中心の向きを検証してみるとPoseHeadingDegreesと同じ値でした。コンパスの値は「-112」なので、コンパスの真上方向は112度になります。

Chromeを使ってコンパスの位置で右クリックし、検証を選択するとコンパスの向きを知る事が出来ます。

20171110_compass112

20171110_-112deg


次にGoogleマップで「高森阿蘇神社」を検索し写真をクリックした状態を検証してみます。コンパスの向きから画像中心の向きを読み取った値を画像の右下に記入しています。

20171110_sum7
20171110_sum620171110_sum520171110_sum420171110_sum320171110_sum220171110_sum1

サムネイル自体の画像リンクを検証してみました。2つ目のURLから画像のURLを抽出してみると下記の様になります。(※見易いように縦方向の数値を増やしています。)「ya」に続く数値が向きを表している様なので「231.49998」から「0」に書き換えたものが右側の画像です。「360」でも同じでした。「0」または「360」にするとアップロードした画像の中心が表示されるようです。方角の変位を表す数字なのは間違いないです。「±360」を超えるとerrorになります。「231」と「-129」は同じ向きです。「fo」に続く数値は水平画角のようです。

https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjJff3J8K3ZV-Dpwk6GmZqteT4JR3Q2QqDx5OwQCQnYkTJ6QGLy1QGRudH9vBJ2smgAH8tsr-HWHoJ-nVeZexseJxyVGZ_1cgAZ0_0ZRFjTqmeR1vgVPjBpZZF83o_vtTnZ_pjEje2iTxs/w203-h100-k-no-pi-0.0-ya231.49998-ro-0.0-fo100.0/



Google Maps JavaScript APIを使い、343度と231度の方向を下記に表示してみました。343度は上の左側画像と同じ向きですが、231度は違うので中心の方向が231「度」と言う意味ではないようです。何の数値なのでしょうか? そもそも何故どこかの方向に回転させているのかが不明です。



アップロードした画像のどの部分が表示しているかを調べてみました。下記で赤枠で囲った部分が初期値として表示されています。PoseHeadingDegreesの設定値に関係するならば1と7、また2~6が同じ方向を表示するはずですがバラバラです。よく言われる北向きでもありません。

sum


2番目の写真をGoogle Maps JavaScript APIを使い、PoseHeadingDegreesの値を「122」と設定した画像が下記です。



SVAで結合(constellations)していますが、PCで見てみると11月10日時点でまだ反映されていません。Androidタブレットでは結合済みです。PCで結合が確認されたら再度表示の向きを確認してみます。


Yotarohさんからのコメントでサムネイル表示が変わったことを知りました。今後過去の投稿が全部変わってしまうのか分かりませんが、変わった点を記録して置きます。新しい表示と今までのサムネイル表示のソースを並べました。


<img src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi7owpIGcOvzNnbUaZv68vBNEm6OGWN0zAoz5w5DL679LSm3E0uKFJTUvCPpJd-BViMdTyxqeLo2DHPB9qOHls7Wk7FTOBZxqcToCrSkF3GbtFXCqDkZJEE9c4UmTTtV8FXvBuqRCpZj4E/w314-h168-p-k-no/" alt="菅原神社(住吉神社)" title="菅原神社(住吉神社)" style="position: relative; top: 0px;left: 0px;width: 314px;height: 168px;">

<img src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiFWFb0QuZfNMvpHi4pCoXk4xSWc76tkaTnmaq5ymarq8VWILSjGU2QOEBoe7f_Zf0ZLFpmz9zAl9h-E7gWNehNuQiU2aQQgeQQHqhqtinJpAP-vXZOLsiQuuu3e2t_8PmWa7HylL7QpKM/w314-h168-p-k-no-pi-2.9338646-ya21.500002-ro0.0-fo100.0/" alt="稲荷神社・手水社" title="稲荷神社・手水社" style="position: relative; top: 0px;left: 0px;width: 314px;height: 168px;">


imgのリンクの後半が無くなってます。「-pi-2.9338646-ya21.500002-ro0-fo100」の部分で、サムネイルを回転させたりするパラメータです。サムネイルサイズは314x168と2:1になっていないので、その分左右が削られています。

下記はサムネイルとEquirectangularを縮小した物を並べてます。ちょっとだけ左右が切れているのが分かります。この新しいサムネイルの方が分かり易いのですが、自分の投稿から見た時だけで、マップ上のリスティングから見た時は以前と同じです。例:古代力士像

20171124_thumbnail


2017年11月9日木曜日

PTGuiでぼかし済みの画像を合成

天底を撮影し綺麗に三脚を消した画像でも、時には写り込んだ車にぼかしを掛ける必要があります。合成語にGIMPを使えば簡単にぼかしは可能ですが、多少画質が落ちるような気がするので、ぼかし用の画像を作成し、PTGuiで合成してみました。

先ず、ぼかしが必要な画像ファイルをコピーし、ぼかし部分を囲ってぼかしを掛けます。次に選択部分を反転し削除します。これでぼかし部分だけの画像が出来上がります。作成済みのptsファイルを開き、先ほど作成したぼかし部分だけの画像を追加します。Image Parametersタブで追加した画像のYaw、Pitch、Rollへコピー元の画像と同じ値を入力します。次にMaskタブでぼかし画像のファイルにぼかし部分だけ緑マスク、それ以外を赤マスクで囲います。ぼかしが掛かっていないオリジナル画像はぼかしを掛ける部分だけ赤マスクで囲います。後はCreate Panoramaをクリックして再合成するだけです。

20171109_Musk0120171109_Mask02

ナンバープレートだけならば、その部分に赤マスクを掛ければ黒塗りになるので簡単に消せます。HDRじゃないときはオリジナル画像にぼかしや修正を掛けても良いのですが、HDRで3~7枚撮影している時は今回のやり方がスマートかも。


360度写真にmetadataを追記

PTGuiを使えば必要なジオタグやGPanoは追記されます。これ以外のタイトル、著作権等のmetadataを以前はMicrosoft Pro Photo Tools2で追記していましたが、このツールが使えなくなったので、別の方法を模索していました。いくつか試してみましたがベストなツールは見つかりませんので、2つのツールを組み合わせて使うことにしました。

1つ目、写真のタイトルはエクスプローラーの詳細ウィンドウのタイトル欄に記入すると、xmpのDescriptionなど4か所に記入されるので、これで追記することにしました。複数ファイルを選択しておけば一度に同じタイトルを記入可能です。

2つ目、その他にカメラ名や著作権情報を追記していましたが、これはExifToolGUIでWorkspaceの埋め込み機能を使うことにしました。Workspaceの設定ファイルに埋め込みたい初期値を入れておけば、右クリックで「Fill in default values」を選択することで一括・複数ファイルに記入可能です。設定方法はタグ名の終わりに「*」を追加し、ヒント欄に初期値を記入するだけです。詳細はExifToolGUI for Windowsの「Workspace manager」と「Tag name column」を参照してください。Workspaceファイルを複数用意すれば、それぞれを読み込むことで切り替え可能です。画像ファイルからmetadataをエクスポート・編集して必要なmetadataだけを残し、それをインポートする方法も可能だと思います。

20171025_exittoolgui_fill

PTGui Proを使って天底にWatermark(透かし)

PTGuiを使って360度写真を作成した後に天底へ透かしを入れる方法を試してみました。用意するのはデジイチと同じ画像サイズの天底用jpegファイルです。白地の中心に直径660ピクセルの円を灰色で塗り、その中に黒色で署名を入れました。

合成が終わった後に上記ファイルを追加します。Image Parametersタブを開き、Pitchに「-90」を入力すると天底に配置されます。Exposure、Aperture、ISOには一つ上の行と同じ値を入れます。次にMaskタブで追加したファイルにマスクを掛けます。最初に全体を赤で塗りつぶし、次に中央部分を緑で塗りつぶします。Pencill Sizeを最大にしてその大きさに合う様に拡大してクリックすると綺麗な縁で塗りつぶせます。これで署名部分だけ天底に合成されます。

署名用天底ファイルのマスク天底
天底の画像に上書きではなく透過されたようになるので、控えめで良い感じに見えるような気がします。天底の画像に因っては文字が見え難くなるので、文字色を白や赤に変えたものを用意しておき使い分けするとモアベターです。またImage ParametersタブのExposure、Blend priorityの値を変えてみると合成の具合が変わるので色々と試してみてください。



これの応用としてぼかしを掛けた画像ファイルや、はめ込み画像との合成も可能です。車のナンバープレートなど小さな時は赤マスクで切り取れば黒く塗りつぶした様に合成されるので簡単です。

2017年11月1日水曜日

PhotoSphere(360度写真)の撮影には円周魚眼、対角魚眼どちらを勧める?

別の記事に「円周魚眼と対角魚眼のどちらを使えば良いか」とのコメントがありました。簡単そうだけど、背景が分からないと返答に困る質問です。

その記事のコメントに答えずに新たに記事を書くことにしました。何故ならば、その記事はNexus7で撮影した博多駅の事を書いたもので、その内容に関係の無いコメントだからです。記事の内容に無関係と言う点においてはスパムと同様なコメントだと思います。もうひとつ前の記事ならば、円周魚眼と対角魚眼レンズについても書いているので、何故、この記事にコメントしないんでしょうか?

元のコメントに戻って読み直すと、撮影に興味があると書かれていますので、多分カメラ本体は所持しているが魚眼レンズは持っていないのでどっちを買うかを聞かれているのだと推測します。ボディはキヤノン、ニコン? メーカーよりもフルサイズ、APS-Cのどっちなのかな?

画像の編集は円周魚眼の方が撮影枚数が少ないので楽かも知れませんが、どちらのレンズでも大差無いような気がします。円周魚眼だと人が写り込むのを避けるのが難しい場合もあるので、それを消すには編集の手間が増えるかも知れません。

ところでパノラマ雲台はどうされるのでしょうか? ボディを固定するものとレンズを固定する2タイプがあります。レンズ固定タイプだと対応するリングが無いレンズは使えません。それともカメラを手持ちで撮影でしょうか? 手持ちの場合は撮影枚数が少ない円周魚眼じゃないと撮影が難しいかと思います。

ボディに合うレンズかどうか分かりませんが、お勧めはシグマの円周魚眼(8mm F3.5 EX DG CIRCULAR FISHEYE)です。Googleお勧めの機材に載っていたレンズだし、対応するパノラマ雲台や、ユーザーも多いと思います。

詳しくは下記の本を参照してください。2012年発行なので内容は多少古いかと思いますが、お勧めの機材、ソフトウェア、撮影方法等すべて載っています。但し紙版は絶版で電子書籍のみです。

フルサイズ、APS-C、円周魚眼、対角魚眼の組み合わせで撮影ケーススタディも載ってます。

J NAKANOさんへ、この記事はあなた向けに書きました。コメントは歓迎します。

2017年10月4日水曜日

2,000,109 Views ! 博多駅のPhotoSphere

博多駅で撮ったPhotoSphereが 2,000,109 Views 達成! 多分、博多駅を検索した時に表示されているだけだろうな。2014年11月にNexus7で撮影、9726x4863、47.3MP、24.5MB

2017年9月25日月曜日

広角17mmレンズでPhotoSphere作成

フルサイズボディに円周魚眼レンズで撮影すると、解像度が低いので手持ちのズームレンズ(17-40mm)の広角側で撮影してみました。Canonのレンズ仕様を参照すると17mmでは水平方向に93度の画角が有ります。YotarohさんからのアドバイスでPitch(仰角)を+45度と-30度とすればほぼ上下をカバー出来そうです。以下、実際に撮ってみて確認です。

(1)天頂部分
天頂の重複は確認しにくいので、代わりに-45度で雲台がどの程度写るのかを確認してみました。パノラマ雲台のセンターマークが十分に見えているので、Pitch+45度とすれば天頂の重なり具合は大丈夫です。

20170925_nadir_1

(2)天底部分
天底の欠落部分はどの程度か確認してみました。三脚の脚は写っておりパノラマ雲台のセンター部分だけ欠落します。別途天底用を撮影するので、これだけ写っていれば十分です。

20170925_nadir_2

(3)画像サイズ
PTGui Proの「Set optimum size」では16284x8142(約132MP)となり、Googleマップの上限100MPを十分に上回るサイズとでした。

(4)水平線付近
水平線の重なりも十分に撮れてると思ったけど、よく見ると水平線のちょっと上が一部欠落していることに気付きました。これは上下の撮影で60度間隔で回転させ6枚撮りますが、これを上下で30度ずらせば解決出来ます。

20170925_horizon20170925_keturaku


(5)被写界深度
カメラの被写界深度の計算サイトで確認してみると、F8.0とし1.5m程で焦点を合わせればパンフォーカスになります。レンズに1.5mの目盛りが無いのでAFで約1.5~2.0m先に合わせてMFに切り替えればOKでした。※撮り始める時にフォーカスとズームのリングをパーマセルテープで固定した方がいいです。

(6)その他
15mm対角魚眼レンズを使うと93MP程度の解像度となります。水平線付近の重なりが多いので通行人等を消すのは楽になります。撮る時は円周魚眼より画角が狭いので通行人を避けやすいです。さてどっちが使い易いかな?


(7)オマケ [p.s. 2017/09/27]
15mm対角魚眼レンズですが、Pitchを±30度で6枚ずつ撮れば全体が撮れます。マスク機能を使わなくてもNN4の水平&垂直レールはきれいに消えてローテーターと三脚の脚が残ります。別途、三脚消し用の撮影をすればOKです。カメラが少し斜めに固定されていたみたいで、ローテーターの周辺が少し歪に写ってます。下記参照

20170927_Diagonal Fisheye Lens

-30度ではなく真下を2~3枚でもたぶん上手く行きそうだけど、真下を撮ろうとすると自分の逃げ場が無いので、-30度で撮ってみました。